両性界面活性剤とは、簡単に言うと消毒や洗浄力の強い成分です。従来は消毒や洗浄にするために使用される界面活性剤です。床屋や美容サロン、医療の現場や介護の施設、などでも使われてシャンプーやトリートメント、その他の化粧品、洗顔剤にも配合されます。本来、肌へは使ってはいけない。
両性界面活性剤はPH(ペーハー)によりマイナス(陰イオン)やプラス(陽イオン)に電気を帯びる性質があります。
刺激性や脱脂力が強いため、本来は手指や皮膚の洗浄にはあまり適さないとされ、皮膚に接する器具や浴槽など消毒を兼ねた洗浄に用いられることが多い界面活性剤です。
両性界面活性剤の特徴
メリットとデメリット
両性界面活性剤 | 安全指標 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
化合物が多く存在 | E | 消毒や殺菌に適する | 肌の良性菌も滅する |
洗浄力 | 強 | 器具や物の洗浄 | 肌へは強い |
消毒力 | 強 | 器具や物を消毒/殺菌 | 肌へは強い |
乳化力 | 強 | 肌以外その他の用途 | バリア機能への影響 |
皮膚感作 | 有 | 菌の繁殖を抑える | タンパク変性を起こす |
備考 | 食器や器具を洗浄する | 肌へ使っていけない |
両性界面活性剤は上記の事から食器や皮膚に接する器具(理美容所や介護施設など)の消毒や洗浄には泡立ちも良く殺菌力もあるため適していますが、肌への影響は計り知れないため使用は控えるべきです。
*お肌のバリア機能が壊れます(美容師の実体験による指標です) 特に大切な赤ちゃんや敏感肌や乾燥肌、アトピー肌は注意が必要で美容師の接触性皮膚炎の要因ともなります。
しかし、実情は両性界面活性剤にも刺激を抑えたベタイン系の洗浄成分が含まれ「赤ちゃんにも優しい」「赤ちゃんにも安全」とあるのは「嘘」です。アトピーやアレルギーの子どもの辛さが思いやられます。お母さんは気をつけねばなりません。
しかし、両性界面活性剤としてシャンプーやコンディショナー、その他の化粧品にテクスチャーや泡立ち洗浄力を安価に補うことができるためシャンプー剤の約8割にコカミドプロピルベタインとして配合されたりベビー用シャンプーや最近はやりのクリームシャンプーなどの使用されることが多い。
赤ちゃんの体や洗髪はお湯で流すかシンプルな石けん素地の2択です。赤ちゃんのバリア機能を壊さないでください。
両性界面活性剤が入ったシャンプーや化粧品
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参考文献関連サイト
厚生労働省:理容師法・美容師法施行規則で規定する消毒法一覧
「理容師法施行規則及び美容師法施行規則」の改正に関する意見募集結果について
健栄製薬:各種消毒薬の特徴-10.両性界面活性剤
「自分で調べて採点できる化粧品毒性判定事典」東京美容科学研究所(前)所長/小沢王春 著
「ウソをつく化粧品」東京美容科学研究所(現)所長/小沢貴子 著
「美容薬学検定試験公式ガイド&テキスト」内閣府認証NPO法人日本セルフケア支援薬剤師センター薬学検定事務局 著
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