湯シャンとは、その名の通り「お湯」のみで髪や頭皮を洗う手法です。湯シャンの効果としては頭皮環境が本来の自然な頭皮の状態に戻ることがあげられます。
抜け毛の予防、頭皮や肌のバリア機能の改善、特に敏感肌やアトピー肌で悩んでいる方は試す価値があるでしょう。
この記事では、美容師監修が湯シャンの正しいやり方や体験による効果を解説していきましょう。
「湯シャンって臭くならないの?」と心配な方もいらっしゃるのではないでしょうか?
正直、申し上げて無臭とはいきません。
しかし、正しく行えば異臭にはなりません。湯シャンのメリットとデメリットについても解説していきましょう。
*この記事や本サイトはシャンプー推奨派、湯シャン推奨派でもありません。参考文献やC. シーどっと編集部ライター、またサイト監修の経験や検証による記事です。
湯シャンがおすすめできない方
湯シャンおすすめの方
シャンプーでかゆくなる
アトピー性皮膚炎
頭皮が臭い
敏感肌や乾燥肌
脂性肌
抜け毛や薄毛が気になる
お勧めできない方
シャンプーの香りが好き
頭皮が特に問題ない
整髪剤を使う方
湯シャンが向いている人
湯シャンが向いている人をそれぞれ理由を解説していきましょう。
シャンプーでかゆくなる
シャンプーを使って「かゆくなる」方はシャンプーやトリートメントの成分で避けられない成分があります。
シャンプーには界面活性剤(乳化/洗浄/保湿)が含まれ、成分による「かゆみ」があげられます。
実際に私は大半のシャンプー剤に含まれる特定の成分にかゆみが生じます。関連記事を参照にしてください。
アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎の方は皮膚のバリア機能が低下していますからシャンプー剤が刺激となります。
更に水道水の塩素が肌に付着するとかゆみがとまりません。自身もアトピー経験から湯シャンにして効果が表れたので塩素除去シャワーヘッドや備長炭や炭のお風呂が塩素を除去し、柔らかな肌に優しいお湯にします。
アトピーで炎症がある場合にはお湯だけでも沁みる場合がありますから共感する次第です。塩素除去が鉄則です。
できればお湯の温度も低めの設定が宜しいでしょう。
できれば水のほうが刺激が少なく感じます。
かゆみが酷い場合は温冷入浴法として「お湯」「水」を交互に肌にあてる方法もあります。
頭皮が臭い
「頭皮が臭い」というのは体質もありますが、多くの場合、頭の洗いすぎによるバリア機能の低下や皮脂の過剰分泌で「酸化臭」があげられます。
または、整髪剤(オイル系)の腐敗臭も考えられます。
洗浄力の強いシャンプー剤やシャンプーやトリートメントの保湿成分も頭皮のニオイに関連します。特にすすぎが大切になります。
肌や頭皮にはバリア機能(皮脂)がありますが、皮脂の中には常在菌が含まれます。
常在菌には良い菌と悪い菌でバランスをとっているわけです。この悪い菌が増えることにより、悪臭となります。
乾燥肌や敏感肌
乾燥肌や敏感肌の方はシャンプーで洗いすぎて皮脂が充分に分泌してない状態です。
そこで、保湿系シャンプーやトリートメントまたは、化粧品等で保湿し整えるわけですが、保湿をすることでいつまでも自分の皮脂が分泌されず、化粧品や保湿成分に頼ることになります。
要するにいつまでも自然治癒できない状態ということです。
皮脂が天然のバリア機能なのです。
脂性肌
脂性肌は乾燥肌、敏感肌の真逆な状態ですが、こちらも洗いすぎによる事が多い状態です。
脂性肌の方は食べ物の注意も必要ですが、シャンプー(洗剤)で洗いすぎて皮脂が過剰分泌していると考えられます。
抜け毛や薄毛
抜け毛や薄毛の要因のひとつにシャンプー剤による原因もあげられています。特に洗浄力の強い市販シャンプー剤や保湿系のシャンプー剤も考えられます。
特に生分解性が劣る合成界面活性剤のシャンプーやボディソープには注意が必要です。
洗浄力の強いシャンプー剤は安価な価格設定のシャンプー剤に多いですが界面活性剤がバリア機能を破壊する事が要因です。
保湿系のシャンプーは品質によりますが、やはり成分が大切です。特に手ざわり感を良くするベタイン系のシャンプーは注意が必要です。
保湿系シャンプーは合成ポリマーが配合されていることが多く、髪には潤いを与えますが頭皮には余分な保湿になることが多いと考えます。
要するに化学合成で作られた成分は必要な皮脂をとりすぎたり、頭皮や肌に残留すると髪の成長を妨げる可能性があるという事です。
よって、湯シャンにより頭皮の環境を自然に整えるという考えが「湯シャン」のメリットで肌のバリア機能を回復していくという考え方もあります。
つづいて湯シャンのやり方について解説していきましょう。
湯シャンのやり方
湯シャンのやり方について解説しましょう。初めての方は無理をせず一日おきや二日置き「シャンプーを使いたい時に使う」というところから始めてみましょう。
肌質と温度 | 普通肌 | アトピー/敏感肌/乾燥肌 | 脂性肌 |
---|---|---|---|
お湯の温度 | 35℃前後又は水 | 30℃前後又は、水 | 30℃~38℃ |
塩素除去シャワーヘッド | 慣れてきたら低めの水温にする | ||
ロングヘア | 髪の臭いが気になる | 場合には中間から毛先だけ | シャンプーやトリートメントを使用 |
湯シャンの温度設定ですが、できればぬるま湯や水が望ましい。温度は低めの方がお肌に優しいからである。
しかし、脂性肌の方はベタベタするのが気になる場合があるので高めの温度を設定しています。また慣れたらなるべく低い温度で湯シャンすることがお勧めです。
-
Step1ブラッシング
フケや汚れを浮かします。
ロングヘアの場合は髪のもつれをとります。 -
Step2上記の温度で洗います
地肌にお湯を溜めながら又はシャワーの水圧で頭皮を洗いましょう。
ロングの方は髪が絡まないように毛先に指をスルーしながら地肌中心に洗っていきます。 -
Step3場合によってはリンスやトリートメント
ロングヘアやダメージ毛は状態をみながらリンスやトリートメントを使用してもよろしいでしょう。
しかし、ベタつきの原因にもなりかねません。
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Step4ひたすら流す
シャンプーをしない分、ただひたすら流します。コスパも良いし短時間で済みます。
爪が立たないように注意してください。 -
Step5湯シャン後は速やかに乾かす
湯シャン後は直ぐにドライヤーで乾かしましょう。
自然乾燥は雑菌の繁殖となるため異臭の要因となります。
湯シャンの効果はどうなの?
湯シャンの効果については人それぞれのようですが、上記でも述べたように頭皮環境が整ってきます。
但し、効果を実感するまでには体質によるので3か月から半年くらいはかかると想います。
湯シャンや身体を洗剤で洗わない効果
- 肌がスベスベになる
- 頭皮湿疹が減る
- 抜け毛が減る
- 体臭が弱くなる
- 体のかゆみが減る
湯シャン6か月の個人的な感想です。身体も石鹸やボディソープを使わず入浴のみで半年が過ぎました。肌のバリア機能が回復してきます。
私はアトピー肌ですが、肌のかゆみも軽減しています。保湿クリームなども使っていません。
以前はカサカサした肌でしたが、やはり「洗剤による洗いすぎ」が原因だったようですね。
実は体臭も弱い方ではありません。ワキガ体質で自分でもわかるほどです。
しかし、本当に不思議なのですが以前ほどワキガ臭が弱くなりました。無臭ではありませんが、、。
浴槽や浴室が汚れない
湯シャンや石鹸を使わなくなってから浴槽や浴室が以前ほど汚れなくなりました。
これは本当に不思議です。ですからほとんど、掃除をすることもありません。
ただし、浴槽には備長炭を入れてあります。お湯がマイルドになるためです。アトピーでも優しいお湯になります。
このことからシャンプーやトリートメント、また、石ケンが浴室を汚すことが考えられます。
湯シャンでニオイが気になる?
「湯シャンでニオイが気になる?」という口コミがみられますが、自分は体臭まで弱くなりました。
頭皮のニオイも以前シャンプーを使っていた頃は、頭皮の指でなぞり臭いを嗅ぐと臭かったのですが、湯シャン6か月で頭皮の臭いは弱くなりました。
ワキガ臭や体臭も弱くなり気にならなくなっています。
このことから体の常在菌がバランスを保ってくれていると考えられるでしょう。
備長炭、炭入浴も活性炭の役割を果たすので、関係があると考えられます。
湯シャンのデメリット
湯シャンのデメリットをあえて挙げるならば、ロングヘアやダメージ毛の場合に最初はキシむ事でしょう。
また、油性の整髪剤を使う方も流しきれない事があるのでデメリットとなるでしょう。
- 髪がキシむ
- ロングのダメージ毛は絡みやすい
- 慣れるまで時間がかかる
- 体質により臭いが気になる
一番のデメリットは慣れるまで時間がかかる事でしょう。
上記のことから無理をせずに湯シャンを始めることが望ましく感じます。
湯シャンまとめ
湯シャンについてまとめます。湯シャンを半年つづけてわかった事です。頭皮環境や皮膚環境が整う。
私にはメリットしかない。しかし、仕事がらシャンプーやヘアケア商品はさけられない。
湯シャンよくある質問
Q1、湯シャンをするとベタつきが気になります。何かいい方法はありますか?
A1、私も始めた頃は気になりましたが、しばらくするとべたつかなくなりました。個人差も有りますが1か月~3か月は続けてみる事です。理由は下、記関連記事で解説しましょう。
Q2、湯シャンにしたら頭がかゆいです。みなさんどうしているのかしら?
A2、頭がかゆい場合には無理をせず、シャンプーを使いましょう。また、湯シャンに慣れるまでには最低一か月から三か月は様子を見ましょう。慣れない方は抜け毛の季節秋から冬に始めるのが抵抗ないかも知れません。
関連記事:湯シャンが臭いって言われた?やめてほしい?ベタベタしないの?
関連記事:湯シャンの頻度は一日おきそれとも?ときどきシャンプー?
本記事は湯シャンのやり方や効果はどうなの?気になるニオイは?!についてまとめてみました。
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